深セン旅行記「大芬油画村」~絵の具と雨の匂いが交じり合う、世界最大の油絵村
你好!りんこ(@Rin_inChina)です。今回は深センの「大芬油画村」を旅した記録です。
「世界の油絵のほとんどがこの村で作成されている」とまで言われる広大な油絵の村。
その正体は、どこか懐かしさを感じる、何度でも訪れたい魅力的な村でした。
アクセス
油画村の最寄り駅は、地下鉄3号線の「大芬駅」。
深セン宝安国際空港から11号線で福田駅へ。3号線に乗り換えて14駅目が大芬駅です。
トータル所要時間は1時間半ほどでした。
深センの地下鉄は新しくて清潔感があり、改札のQRコード読み込みも日本並みの速さ。この辺りは流石、「深センスゴイ」と言われるだけあります。
案内表示も多いので、旅行者にも安心です。
大芬駅A1出口を出て、左手にスタバなどが入るショッピングモールを見ながらまっすぐ五分ほど歩けば、あっという間に油画村に到着です。
道案内の看板も点在しているので、迷うことはありませんでした。
村を散策してみよう
私が訪れた際は入り口付近が工事中で、美術館へ続く狭い仮設の通路を抜けていきました。
さっそく通路脇には所狭しと油絵が並んでいます。そのほとんどが売り物ですが、クオリティも値段もピンキリです。
美術館を背に先へ進むと、大通りに到着。業者の人々が、重そうな額縁を軽々と担ぎながら忙しなく歩き回っています。
あたりを見回すと、大通りからはいくつもの細い通路が伸びており、その軒下で人々が油絵の制作活動に勤しんでいるのが目に入ります。
こんな楽しげな光景見たことない!これから始まる村の散策にムクムクと期待が膨らみます。
iPadで元絵を見ながら、細かく絵を仕上げていく若いお兄さん。地元のおばちゃんたちは作業中でも気にすることなく話しかけています。わたしも混じってしばし見学。
基本的に作成風景は撮影NGですが、一言声をかけると気軽に撮らせてくれました。
もちろん明らかにプロの雰囲気を醸し出し、賞状を所狭しと掲げている画家の方にはさすがに声をかけられませんでしたが、見学はOKとのことで、作業工程を眺めさせていただきました。
「欲しい絵があったら言ってね~」と声をかけてくれましたが、恐れ多くて値段を聞けませんでした・・・
こんな素敵な建物も発見。中は画廊になっており、吸い込まれるように足を踏み入れてしまいました。雰囲気の勝利。
自分の画廊を持っているような画家の方々は、皆Wechat ID入りの名刺を持っています。気に入った絵画を見つけた時は、積極的に名刺をもらうようにしました。
自分の似顔絵を書いてくれるようなお店もあります。ちらっと見た値段「20元」って、意外とお値打ち価格!
額縁屋が「カシャッ、カシャッ」とホチキスを止める音がなんとも耳に心地よい。
雨上がりの道路と絵の具の匂いとが混ざり合って、どこか懐かしい気持ちがこみ上げてきます。一日中歩き回って、雰囲気を感じているだけでも飽きません。
絵を買ってみよう
雨宿りがてら入った店内で絵画を眺めていたところ、惹かれる素敵な一枚があったので、値段を聞いてみることに。
提示されたのは120元でしたが、80元まで値下げしてもらいました。頑張ればもう少し下がりそうでしたが、さっきまで若者たちが熱心に描く姿を見ていたため、充分すぎる気持ちに。
こちらが購入した絵画。何気ない風景の中に人がポツンといる絵がすきなのです。お部屋に大事に飾っています。
展示してある絵は基本的に売り物ですが、値段が書いていないものがほとんどです。気に入ったものがあったらまずは値段を聞いてみましょう。
ものによっては「2枚50元」などと叩き売りに近い値段が既に表示されていますので、その中から掘り出し物を探すもよし。宝探しみたいで、楽しいですね。
贋作のクオリティもピンキリですので、スマホ片手に見極めてみてください。
結論:また行きたいなぁ
深センに来るまでほとんどその実態を知らなかった大芬油画村ですが、一度訪れたら帰りたくなくなるような、不思議な魅力に溢れた場所でした。
村全体が美術館のような、芸術大学のような、しかしそこには確かに村人たちの生活が息づいている。ノスタルジックな雰囲気に包まれた、どこかおとぎ話のような村です。
基本的に画廊や絵画は撮影NGなので、この文章だけでは魅力を全てお伝えすることはできません。ぜひとも現地へ足を運び、その空気を体感していただきたいと思います。
村人たちと絵画の息づかいを、ご自身の目で耳で、感じてみてくださいね。